元氣つばさ設計事務所

直径1mm足らずのワイヤーメッシュを折り曲げて一周させた筒状の構造体を森に置く。

そこに植物のツタが介在することで、次第に椅子となってゆく。

大地から這い上がるツタは、メッシュに絡まり、メッシュ同士が近接する箇所を繋ぎ合わせながら伸びてゆく。 ツタは次第に横に渡り、また螺旋状に一周することで、メッシュはより座屈しにくい安定した構造体となる。 さらに十分に成長したツタは網目状に絡み合いながら柔らかな座面をつくる。

メッシュの構造体はそれだけでは椅子としての強度を持たない。 また、ツタもそれだけでは自立できない。

メッシュとツタが互いの性質を補い合い共存することで、椅子という姿を成立させるシステムの提案である。

森の椅子
Chair by a forest

KAGUTEN  建築家の創作家具展
2014 南青山
会期 2014/6/7-2014/7/18
場所 プリズミックギャラリー